キャンピングカーへの接近検知システム取付事例
── FRPボディへの無穴施工と3時間の配線設計
RVレンタル事業者様からのご依頼で、トヨタ カムロードベースのキャブコン型キャンピングカーへ後方接近検知システム(ミリ波レーダーセンサー)を取り付けました。
FRPボディへの穴あけ加工なし・両面テープによる固定・バックランプからの電源取得・インジケーターのダッシュボード設置まで、施工の流れと判断のポイントを解説します。
| 対象車両 | トヨタ カムロードベース キャブコン型キャンピングカー |
|---|---|
| 施工内容 | 後方接近検知システム(ミリ波レーダーセンサー)新規取付 |
| 依頼の理由 | 後退時の安全対策強化(RVレンタル事業者様ご要望) |
| センサー取付位置 | 荷室後端上部・後方確認装置(バックカメラ)横 |
| インジケーター位置 | ダッシュボード小物入れケース(両面テープ固定) |
| 電源取得 | センサー:バックランプ線/インジケーター:ナビ裏オプションカプラ |
| 作業時間 | 約3時間 |
「どこに・どう付けるか」──センサー位置と固定方法の選定
キャブコン型キャンピングカーの居住部はFRP(繊維強化プラスチック)製のため、穴あけ加工は後のボディ補修・防水クレームの原因になります。今回はお客様のご要望・ボディ素材の両面から穴あけなし・両面テープ固定を採用しました。
センサーの取付位置は、既設の後方確認装置(バックカメラ)の横を選択しました。荷室上端付近への設置により後方全体の検知ゾーンを確保でき、かつカメラ配線の引き回しルートを共用できるため作業効率も上がります。
配線の引き回し ── 天井カバー・モール・グロメットを活用した3ルート
キャブコンは「シャーシ(金属)」と「居住部(FRP)」が独立した構造体です。センサーからインジケーターまでの配線は3つのルートを経由します。
- 居住部内・天井裏ルート(センサー → 居住部後端) 天井パネルと背面パネルの合わせ目カバーを外し、その裏側を通して配線を右端へ寄せます。単線のまま挟み込まずコルゲートチューブ(内径 ≥ 8 mm)に収めてから固定します。
- 居住部外壁縦引きルート(PVCモール施工) 側面と背面の接合ラインにPVC配線モール(幅 20 mm 以上)を両面テープで固定し、配線を収納。モール固定後は外側全周をシリコーンコーキング(耐候グレード)で密封しました。
- シャーシ下ルート(居住部 → 車内) フロントバンパーを外し、既存グロメットを経由して車内へ導入。配線はシャーシに沿ってインシュロック(UV耐久品)で固定。ステップ間隔は ≤ 300 mm を守っています。
電源取得 ── バックランプ線とオプションカプラの2系統
| 対象 | 取得元 | 電圧 | ヒューズ | 配線径 |
|---|---|---|---|---|
| センサー本体 | バックランプ信号線(後退連動) | 12V DC | 3A ミニ平型 | 0.5 sq |
| インジケーター | ナビ裏オプションカプラ(ACC連動) | 12V DC | 1A ミニ平型 | 0.3 sq |
バックランプ線への接続前に、テスター(DC電圧レンジ)で後退操作時の実電圧を計測し、12V ± 0.5V の範囲内であることを確認してから施工しました。アースはFRP面ではなくシャーシ金属部(ボルト共締め、接触抵抗 ≤ 0.1 Ω)に取得しています。
インジケーターの設置と最終設定
インジケーターはお客様のご要望によりステーを取り外し、ダッシュボードの小物入れケース面に両面テープで設置しました。運転者の視線移動が最小になる位置(正面±15°以内)に収まっています。
センサーの向きと設定パターン
-
チルト角:やや上向き(+3〜+5°)に調整
キャブコンは取付高が1,800〜2,000 mmと高く、水平のまま設置すると路面反射による誤検知が発生します。上向き補正で後方2〜3mの立体物を適切に検知できる角度に調整しました。 -
設定パターン:3パターン中のパターン2を選択
中距離・中感度設定。レンタル車両として不特定多数のドライバーが使用することを考慮し、感度が高すぎず低すぎないバランスを選択しました。 -
動作確認:お客様立会いのもと実車確認
後退時にインジケーターが段階表示されること・地面を誤検知しないことをコーンを使って確認。確認完了のサインを施工票に記録しています。
同様のご検討をされている方へ:センサーの機種選定・FRPへの接着施工・配線設計は車両形式と使用環境によって最適解が変わります。SVAでは原因切り分けから取付施工・動作確認まで、全国の公認パートナーが対応します。
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