全長約25mに達するダブル連結トラックは、通常の後方確認装置では死角が大きすぎて安全管理が成立しません。

2019年の本格運用開始以降、専用カメラシステムの需要が急増していますが、設置基準の解釈ミスや施工品質のばらつきが現場トラブルの主因となっています。
選定から施工まで、押さえるべきポイントを整理します。

ダブル連結トラック特有の課題

トレーラー連結部をまたいだ全長25mの車両では、後端カメラから運転席モニターまでの映像伝送距離が最大の技術的ハードルです。

有線伝送では連結部のケーブル取り回しが断線リスクを生み、無線伝送では映像遅延・電波干渉の管理が必要になります。
いずれの方式も、施工前に伝送方式の選定根拠を記録しておくことが保守・点検時の証跡として重要です。

専用バックカメラの選定要件

  • 視野角 広角レンズ(推奨:水平120°以上)——全幅2.5mを超えるトレーラー後端を一画面でカバーするために必須。歪み補正機能の有無も確認する。
  • 夜間 赤外線LED搭載・低照度対応——夜間・早朝の荷積み作業を想定し、照度0.1lux以下での撮影性能を仕様書で確認すること。
  • 耐環境 IP67以上の防水・防塵等級——高圧洗車や降雨時の浸水を想定した規格適合品を選定。防振マウントの併用が実務標準。
  • 伝送 長距離映像伝送の方式確認——有線(同軸・CAT6)または無線(5GHz帯推奨)を現場条件で選択。遅延100ms以内が安全運用の目安。
⚠️ 国土交通省「トラック輸送の生産性向上に向けた施策」(公式発表を確認中)では、ダブル連結トラックの安全装備基準が継続的に見直されています。選定前に最新の告示・通達を所轄運輸局で確認することを強く推奨します。

設置時の3大施工ポイント

  • 振動対策 トレーラー後端は路面振動が最も集中する部位。防振ゴムマウント+ステンレスブラケットの二重固定が脱落防止の実務標準。締結トルクは施工記録に必ず残す。
  • 防水処理 コネクタ部は熱収縮チューブ+防水グリスの二重処理。連結部ケーブルには蛇腹保護管を使用し、屈曲半径を確保した配線ルートを設計する。
  • 電源 カメラ電源はリバース信号線から分岐するのが基本。長距離配線による電圧降下(推奨:供給電圧の±10%以内)をテスターで実測し記録する。
ダブル連結トラックのバックカメラ設置に法的な義務はありますか?
現時点でダブル連結トラック専用のバックカメラ設置を直接義務付ける条文はありませんが、道路運送車両の保安基準(第44条・後写鏡等)および労働安全衛生規則§151条の14(後退時の接触防止措置)が適用される場面があります。
運行事業者として安全配慮義務を果たす観点から、後方確認装置の設置は事実上必須です。最新の告示・通達は国土交通省および所轄運輸局にご確認ください。

精度高い施工のために

大型・特殊車両への後方確認装置取付は、一般乗用車とは異なる振動・電気特性の知識が不可欠です。
SVAの公認パートナーは大型車両への特殊装置取付に豊富な実績を持ち、選定から施工・動作確認記録まで一貫サポートします。

🔧 免責事項:実務の際は必ず当該車両のサービスマニュアルおよび装置の取付規定を確認すること。本記事はJASO規格・公開行政指針に基づく一般情報であり、個別案件の法的判断を保証するものではありません。
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出典:道路運送車両の保安基準第44条(国土交通省)/労働安全衛生規則§151条の14(2024年改正)/
JASO規格(日本自動車技術会)/国土交通省「ダブル連結トラック実験・運用概要」
※法令・告示の最新内容は国土交通省または所轄運輸局にご確認ください。